2024/02/29

海外ドラマ好きにおすすめ!ドラマで観てみたい日本のアクション小説9選

小説を読む時に、頭の中で映像を想像しながら楽しむ方も多いのではないでしょうか。「もし、ドラマ化するなら…」とキャスティングや撮影場所などを具体的にイメージして読み進めるのってワクワクするもの。今回は海外ドラマ好きの方におすすめ、ドラマで観てみたい日本のアクション小説をご紹介します。

海外ドラマ好きにおすすめ!ドラマで観てみたい日本のアクション小説9選

『海の底』

著者:有川 浩
出版社(レーベル):KADOKAWA/角川文庫
※2019年よりペンネームは有川浩→有川ひろに変更

桜祭りで開放された4月の米軍横須賀基地。停泊中の海上自衛隊潜水艦『きりしお』の隊員が目にしたのは、基地を闊歩し、次々に人を“食べている”巨大な赤い甲殻類の大群。自衛官は救出した子供たちと潜水艦へ立てこもるのですが、彼らはなぜか歪んでいます。一方、警察と自衛隊、米軍の駆け引きの中、機動隊は凄絶な戦いを強いられてーー。

著者の作品は人物描写がとても繊細。本作も“人の心理にはいろいろある”と考えさせられ、キャラクターにどんどん感情移入してしまいます。最初は”巨大な赤い甲殻類の大群“に襲われるってどんな状況?と戸惑うけれど、気づけば物語に引き込まれ、魅力的なキャラクターに心を奪われています。巨大生物の襲来(特撮っぽい?)、政治、自衛隊、警察、子どもたち、ヒーロー、恋愛要素、せめぎ合うプライド…と深掘りしたくなるテーマもたっぷり。非現実的なのにリアルを感じる、そんなドキドキワクワクをドラマでじっくりと味わいたい作品です。

『タイム・ラッシュ―天命探偵 真田省吾―』

著者:神永学
出版社(レーベル):新潮文庫

真田省吾、職業は探偵。養護施設で育ち、元警視庁の敏腕刑事に拾われ事務所に住み込みで働いていた彼のもとに、ある日、謎の美少女から奇妙な依頼が持ち込まれます。依頼の中身は「私の夢の中で殺される人を助けて」。彼女は人の死を予見する能力を持ち、それが現実になる可能性、これまで100%だったとこのこと。この予知夢に法則はあるのか、そして運命は変えられるのかーー。

天命探偵シリーズ開幕。主人公が探偵というだけでも心が踊るのですが、主人公以外の探偵事務所のキャラクターも魅力的。それぞれに過去もあったりするので、各キャラクターのフィーチャー回も楽しめそう。シリーズは4作目まであり、スケールアップしていくところも読み応えあり。新シリーズもあるので、長寿ドラマになれる要素もなどと妄想が止まりません。愛車のヤマハドラッグスター400を乗り回す真田省吾、映像で観てみたい!

『ラストライン』

著者:堂場瞬一
出版社(レーベル):文春文庫

定年まであと10年の岩倉剛は50歳になる誕生日の目前、捜査一課から所轄の南大田署に異動となったベテラン刑事・岩倉剛。異動直後に管内で独居老人が殺される事件が発生。かれは元交番勤務で同じく異動してきたばかりの後輩女性刑事・伊東彩香と共に事件の捜査に加わることに。さらに管内では新聞記者の自殺が発覚し――。行く先々で事件を呼ぶと言われるベテラン刑事の物語。

数多くの刑事シリーズ(時々探偵)作品を生み出している著者なので、新シリーズには別シリーズのキャラクターも登場するなど海外ドラマでファンが盛り上がる、クロスオーバー的な演出も楽しめそう。新シリーズでは後輩女性刑事・伊東とのタッグも見どころ。整理整頓は苦手だけど、事件に関しては異常な記憶力を発揮するというギャップもとても魅力的です。

実は本作、2時間のスペシャルドラマで実写化済み。家族との関係や恋人の存在などパーソナルな部分もリアルに描かれ、しかもシリーズもの。となれば、定年前まで10年をじっくりゆっくり見届けたくなります。

『警視庁公安0課 カミカゼ』

著者:矢月秀作
出版社(レーベル):双葉文庫
© 矢月秀作/双葉社

過激思想が疑われる市民団体<パグ>を内偵中の公安0課作業班員・藪野と友岡は東雲の武器密造工場に侵入。激しい銃撃戦の末、二人とも行方不明になってしまいます。事態を重く見た警視庁上層部は新たな作業班員の投入に着手。「刑事の匂いがしない者」として浮上したのは三鷹で交番勤務する瀧川。少年課への異動を望む瀧川に仕掛けられる罠。やがて壮絶な公安教育を経て作業班員となった瀧川は、いきなりパグへの潜入を命じられます。

なかなかハードなアクションが楽しめそうな作品です。特に銃撃戦は見どころの一つになりそう。正義感が強くて真っ直ぐなタイプの主人公・瀧川は潜入捜査に不向きなのでは?!とよりハラハラしてしまうのもひとつの見どころ。騙し騙されみたいな構造も、“次回どうなるの?”と海外ドラマ的展開が期待できておもしろそう。

『刑事学校』

著者:矢月秀作
出版社(レーベル):文春文庫

『警視庁公安0課 カミカゼ』と同じ作者の警察アクション小説。畑中圭介の現職は、大分県警刑事研修所、通称「刑事学校」の教官。「刑事学校」とは、新たに刑事となる若手警察官に、操作術と刑事魂を実地で教え込む場。6名の新米刑事を生徒にして教育中に畑中は、地元の殺人事件の捜査に生徒たちを率いて参加します。

舞台は「刑事学校」で6名の新米刑事を教育するという流れから、若手警察官たちの成長物語が描かれるという展開のドラマが期待できるかなと読み進めると、序盤は畑中の顔見知りや先輩、後輩の活躍が中心です。警察学校ではなく刑事を育成する場所。いわゆる“学校”とは違って、地道に裏取り作業をコツコツとやる生徒たち。捜査の基本ってそういうものよね…と、派手な活躍がない分、卒業まで見届けたいという気持ちに。

『ドリフター』

著者:梶永正史
出版社(レーベル):双葉文庫
© 梶永正史/双葉社

バリ島の爆弾テロで恋人を亡くした元自衛官の豊川は、たった独りでテロ組織を壊滅させて復讐を果たす。帰国後、ホームレスになっていたが、謎の情報提供者・ティーチャーにより、壊滅させたテロ組織の背後には日本占領を目論む「浸透計画」という中国の秘密組織がいることが判明。復讐は完遂していないことを知った豊川は再び立ち上がります。

IQ170以上に抜群の戦闘能力。能力的なところはずば抜けているのに、人情派な部分もあってとても魅力的。善悪も分かりやすく、アクションは痛快。主人公が追う立場から追われる立場になるという展開にハラハラしつつもワクワク。バリ島、日本、中国が出てきた時点で、世界を舞台にした広がりに期待できる?!と思っていたら、第2弾では豪華客船に原子力潜水艦といったスケールアップしたKWも飛び出すなど、派手さをどんどん求めてしまうようなドラマが楽しめそう。

『バッドカンパニー』

著者:深町秋生
出版社(レーベル):集英社文庫

経歴不詳の美人社長・野宮が率いる人材派遣会社『NAS』。社員は元警官や元自衛官の屈強な男たち。ヤクザの用心棒、国際テロリストの捕獲、裏カジノに潜入……法律やコンプライアンスなんてどこ吹く風。金さえ積まれれば、どんな汚れ仕事も引き受ける。野宮に弱みを握られている元自衛官の社員・有道は、今日もムチャぶりに耐えながら大暴れ!

スリリングなアクション満載の連作短編で1話ずつ視点が変わるのでサクサク読み進められます。魅力的で人間臭い個性的なキャラクターが多いので、妄想キャスティングもはかどります。割とハードなアクションも多いけれど、なぜか軽快でスカッとするし、野宮の存在がミステリアスだし、コメディ要素も情にもろいようなシーンもありでいろいろな味が楽しめるドラマになりそう。

『オフィスハック』

著者:本兌有 杉ライカ
画:オノ・ナツメ
出版社(レーベル):幻冬舎

東京・丸の内にそびえる大企業T社。合併をくりかえした同社には「消費者をナメくさっている」事業で稼ぐ社員が誕生していた。ヤツらの不祥事が世間に知れる前に抹殺せよ……人事部直属の特殊部隊第四IT事業部第七ソリューション課」、通称「四七ソ(よんななそ)=オフィスの死神」には今日もあぶない指令がくだる!

スーツ男子×バディ×銃撃戦で描く衝撃の社内スパイアクション。舞台はオフィスなのに特殊能力と銃で裁く爽快感のある変わり種のスパイものです。オフィスハック能力を利用した戦闘が展開し、社内調整部署と調整される側との攻防戦が繰り広げられます。通常のスパイアクションとは違い、オフィスドラマとしても十分に見応えあり。巻末にはオノ・ナツメのスタイリッシュな挿絵付きの人物紹介もあり。このイラストを見つめながらの妄想キャスティングは、かなりはかどります。

『終りなき夜に生れつく』

著者:恩田陸
出版社(レーベル):文春文庫

特殊能力(=イロ)を持って生まれ、少年期を共に過ごした3人の「在色者」は別々の道を歩み、再会する。傭兵、入国管理官、そして稀代の犯罪者となって……。著者の『夜の底は柔らかな幻』で日本でありながら独立国家として認められた「途鎖国」を舞台に凄絶な殺し合いを演じた男たちの過去が描かれるアナザーストーリーです。4編の各話で主人公がつながっています。

過去が語られ、それぞれの人物像が鮮明になり、再び本編の『夜の底は柔らかな幻』を読みたくなります。『夜の底は柔らかな幻』を本編で、本作をスピンオフもしくはエピソード“0”としてセットでのドラマ化を希望したくなる作品です。各話に謎解きミステリ、学園サスペンス、バトルアクションの要素があり、バラエティに富んだドラマが楽しめそうです。

まとめ

日本のアクション小説でも舞台を海外に移してドラマ化できそうな作品がたくさんあります。もちろん作中同様、日本を舞台にしても海外ドラマ的な展開を楽しめるものも。お気に入りのアクション小説を手に取り、頭の中で自分だけのドラマ化計画を楽しんでみてはいかがでしょうか?

(文:タナカシノブ)

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タナカシノブ
2015年9月よりフリーライターとして活動中。映画、ライブ、歌舞伎、落語、美術館にふらりと行くのが好き。