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世界にはさまざまな特殊機関が存在しています。海外ドラマにはCIAやFBIを扱った作品も数多くあり、人気シリーズとなっているものも。犯罪を阻止したり、摘発したり、解決したり。その役割はぼんやりとしか分かっていない…という方も多いのではないでしょうか。今回は海外ドラマに登場する組織とその役割をご紹介していきます。  

CIA（Central Intelligence Agency）

『コバート・アフェア シーズン1 バリューパック』
発売中 価格：5,217円（税込）
発売・販売：NBCユニバーサル・エンターテイメント
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CIAはCentral Intelligence Agencyの略で意味は中央情報局。本部はバージニア州マクレーンにあります。マクレーン一帯を“ラングレー（Langley）”と呼んでいたことから、ラングレー＝CIA本部を意味します。意味だけでなく呼び名を知っていると、登場人物たちの会話がより分かりやすくなるかも。CIAをカンパニーと呼ぶことも知っておくと便利かも。字幕では分かりやすい日本語で表現されることもあり、吹替版で楽しんでいる時には「あれ？単語が違う？」と思うことも。そんなところから“呼び名”“通称”などを調べてみるもの楽しいかもしれません。

ホワイトハウス直属の情報機関であるCIAの仕事は諜報活動。アメリカ国外の諜報活動を担当し、膨大な予算と権限を与えられていますが“スパイ”を擁する情報組織のため、活動内容の多くは公にされていません。だからこそ、ドラマで観られるのはうれしいですよね。海外ドラマでCIAが出てくる作品は『コバート・アフェア』、『クローザー』、『パーソン・オブ・インタレスト』、『CIA 分析官 ジャック・ライアン』など。

『コバート・アフェア』ではパイパー・ペラーボ演じる主人公のアニー・ウォーカーがCIAの訓練生として登場。6ヵ国語を操り、抜群の身体能力、瞬発力を持ち合わせ、頭脳明晰で優秀なアニーがトレーニング終了前に突然現場諜報員に昇進するところから始まる物語。CIAにはどんな目的があるのか、スタートからスパイを擁する組織らしい匂いを漂わせています。 『クローザー』ではキーラ・セジウィックがロサンゼルス市警重大犯罪課のチーフ、ブレンダ・リー・ジョンソン捜査官役で主演。CIAの特殊トレーニングを受けたキャリアのあるブレンダがクローザー＝事件を終わらせる者としてCIA仕込みの能力を発揮。類稀なテクニックで容疑者の告白を引き出し、難事件を解決していくプロの仕事ぶりが堪能できます。

『パーソン・オブ・インタレスト』では高度な犯罪予知システムを使う天才プログラマーとタッグを組む最強の元CIA工作員が登場。未来に起こる凶悪犯罪を制裁する犯罪予知アクションを繰り広げます。 ベストセラー作家トム・クランシーの代表作『ジャック・ライアン』シリーズのドラマ化した『CIA分析官 ジャック・ライアン』は、タイトルにもあるようにCIA分析官が活躍するドラマ。ジョン・クラシンスキー演じるジャック・ライアンは中東の金融口座を監視するCIA分析官。不審な取引を感知したことから“ストレイマン”と呼ばれる指導者の存在に行きつき、新興勢力テロリストとの欧州・中東を巡る死のゲームに巻き込まれていきます。デスクワーカーであるはずのCIA分析官がテロ対策の最前線に。頭脳派のジャックが“インテリジェンス・アクション”で魅了します。  

FBI（Federal Bureau of Investigation）

FRINGE/フリンジ<ファースト・シーズン> Vol.1
発売中
価格：1,026円（税込）
発売・販売：ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
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FBIとはFederal Bureau of Investigationの略。意味は連邦捜査局で、“ビューロー（Bureau）”と呼ばれることも多い機関です。本部はワシントンD.C.ペンシルベニア通り935番北西のジョン・エドガー・フーヴァービルディング。ビルの名前にあるジョン・エドガー・フーヴァーとは初代FBI長官の名前。約半世紀にわたりFBIのトップに君臨した人物です。

FBIが担当するのはテロやスパイなど国家の安全保障に関わる事件や、複数の週にまたがる犯罪捜査や誘拐事件。州によって法律が違うため、警察では難しい連邦犯罪や複数の州にまたがる事件を捜査するのが特徴です。 FBIが出てくる海外ドラマは『FBI:特別捜査班』、『FRINGE/フリンジ』、『ブラインドスポット』、『ハンニバル』、『クラリス』、『ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル』など。

『FBI:特別捜査班』では大都会ニューヨークのFBI支局を舞台に、爆破、テロ、誘拐などさまざまな凶悪犯罪に真正面から挑む捜査官たちの活躍を描きます。海外ドラマ王道ジャンルのひとつとして大人気の犯罪捜査ドラマの中でも屈指の人気を誇るシリーズです。女性捜査官マギーと元軍人でアラブ系の捜査官ジダンのタッグに注目。 J.J.エイブラムスが企画・製作総指揮を務めた『FRINGE/フリンジ』ではある飛行機の墜落事故を発端に、女性FBI捜査官と“いわくつき”の天才科学者が、全米各地で発生する怪事件や異常現象を捜査していきます。タイトルのフリンジはFringe science（フリンジ・サイエンス）”に由来。「フリンジ・サイエンス」とは類似科学、非主流科学を意味し、具体的には超能力、死後の蘇生、都市伝説などを指します。 『ブラインドスポット タトゥーの女』では、記憶を失い全身に犯罪の情報につながる刺青を施された女性ジェーンと、彼女の刺青を使い犯罪を解決するFBI捜査チームの物語が描かれます。ニュースの見出しになるようなグローバルな事件から、世界の運命を変えてしまうほどの重大な諜報任務まで、正体不明の女性とFBI捜査官が繰り広げるスリル満載のサスペンスアクションの超大作です。

マッツ・ミケルセン主演の『ハンニバル』は映画『羊たちの沈黙』（91）でお馴染みのハンニバル・レクターを主人公にしたドラマです。人肉を好むハンニバルと対となって登場するのがヒュー・ダンシー演じるFBIアカデミーの講師・ウィル。趣味は魚釣りで、道端で見つけた野良犬を家に迎え入れるような優しいキャラクター。正反対な二人が危うくも絶妙なバランスで事件を解決していきます。映画『羊たちの沈黙』の続編となる『クラリス』。主人公は映画でジョディ・フォスターが演じたFBI女性捜査官のクラリス。トラウマに悩まされデスクワークを続けていた新人捜査官クラリスが特別捜査班“ViCAP”に加わるよう命じられるところから物語が始まります。 リドリー・スコット&トニー・スコットが贈る『ナンバーズ 天才数学者の事件ファイル』は数字であらゆる謎を解き明かす犯罪捜査ドラマ。FBI捜査官のドンと天才数学者の弟チャーリーがタッグを組み、通常の捜査では解決不可能な難事件を数学の論理を応用して解き明かしていきます。斬新な発想とスピード感溢れるスリリングなストーリー展開にワクワクします。

USMS（United States Marshals Service）

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USMSとは法執行機関。司法省の一部局として、司法長官の指揮のもとで運営されています。司法の効率的な運用と憲法の一貫性を保障するために機能している組織です。任務は連邦裁判所の法定管理・警備、逮捕礼状などの礼状・召喚状の執行、逃亡者の確保・逮捕、連邦犯罪被疑者の護送、証人保護プログラムを含む証人の安全確保、地域的騒乱の鎮圧など。

USMSが出てくる海外ドラマはドラマ『JUSTIFIED 俺の正義』、『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』など。

『JUSTIFIED 俺の正義～連邦保安官レイラン・ギヴンズの犯罪捜査』では、主人公レイラン・ギヴンズ（ティモシー・オリファント）が連邦保安官として登場。独自の正当性を貫き、なおかつ過去を胸に秘めた彼が、故郷ケンタッキー州に戻り、同じく法の執行人として田舎町に潜むさまざまな犯罪と戦います。 『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』はロンドン警視庁で顧問として名推理を発揮していたホームズは薬物依存のリハビリのためNYへ。6週間限定の付添人として、彼の父親と契約した元女医のワトソンとともに数々の難事件を解決していくスタイリッシュな痛快犯罪ミステリー。ワトソンがホームズから探偵のテクニックを学び、ニューヨーク市警の顧問を務めるバディドラマです。どこにいてもホームズは事件と警察（ポリス）と保安官（シェリフ）を引き寄せます。

SWAT（Special Weapons And Tactics）

SWATとはSpecial Weapons And TacticsでFBIに属する特殊攻撃部隊。警察や保安官では対応できない凶悪犯罪に対処するために特別な訓練を受けています。最初にSWATを組織したのはロサンゼルス市警察（LAPD）と言われています。ちなみにFBIに属する特殊部隊にはHRTと呼ばれる人質救出チームもあります。また、連邦保安局のSWAT部隊として編成される特殊作戦部隊USMS SOG（United States Marshals Service, Special Operations Group）もあり。組織図などを作ると、ドラマで描かれる人間関係などをより深く理解できるかもしれません。

SWATが出てくる海外ドラマといえば大人気シリーズ『S.W.A.T.』。70年代に大ヒットしたドラマ『特別狙撃隊S.W.A.T.』のリブート版です。舞台を現代に移し、ニューヨークに次いで全米で2番目に人口の多い街・ロサンゼルスで巻き起こる凶悪犯罪の数々に特殊武装戦術部隊S.W.A.T.チームが果敢に挑みます。強靭で優秀なリーダー、ホンドー役は『クリミナル・マインド』のデレク・モーガン役でお馴染みのシェマー・ムーア。弱き者の気持ちが汲めるハートを持つヒーローを熱演しています。彼らが挑む凶悪犯罪は強盗、テロリズム、刑務所暴動、麻薬取引、ギャング抗争など。多発する凶悪事件に立ち向かう精鋭SWATチームの活躍を描く大ヒットドラマシリーズは犯罪ドラマ好きなら外せません。

NCIS（Naval Criminal Investigative Service）

NCISとはNaval Criminal Investigative Serviceの略でアメリカ海軍犯罪捜査局を指します。クアンティコ米海兵隊基地が本部で、海軍省傘下の法執行機関であり、軍の捜査機関です。機関を構成する半数のメンバーが特別捜査官。軍の捜査機関ですが、特別捜査官は軍人ではなく文官（法執行官：law enforcement officer）です。米国内の海軍基地、海兵隊基地、世界中の米軍基地と米海軍航空母艦（空母）で脱走兵の追跡逮捕、海軍と海兵隊内部で行われる汚職や犯罪の捜査（軍法違反）、証人保護、国境を越える麻薬犯罪、反テロリズム、テロ対策、大規模国際詐欺、コンピュータ犯罪と防諜活動などを行っている機関です。

NCISが出てくる海外ドラマは『NCIS ネイビー犯罪捜査班』。ドラマでNCISの認知度が上がったとされるほどの影響力があった作品です。米海軍に関する事件を捜査する海軍犯罪捜査局（NCIS）の活躍を描く本作は、大人気シリーズ『犯罪捜査官ネイビーファイル』のスピンオフとして誕生した作品です。NCISチームが挑む捜査はワシントンD.C.を拠点に海軍関係者が絡んだ殺人から、テロ、暗殺などさまざまな難事件。緊張感あふれるスリリングなストーリー展開と、ユニークで個性豊かなメンバーのコミカルで絶妙なチームワークも見どころです。

NSA（National Security Agency）

CHUCK/チャック<ファースト・シーズン> コンプリート・セット(3枚組) 発売中 価格：6,788円（税込） 発売・販売：ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント ©️2011 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

NSAとはNational Security Agencyの略で、アメリカ国家安全保障局を指します。アメリカ国防総省（ペンタゴン）の傘下にある諜報機関です。諜報機関と聞いてイメージするのはスパイが活躍する姿という方も多いはず。人間が現場に潜入する諜報活動ではなく、NSAでは通信傍受、盗聴、暗号などの「信号情報」を担当します。

NSAが出てくる海外ドラマといえば『CHUCK/チャック』。CIAで働く大学時代のルームメイトからメールを受け取った主人公チャック。メールを通じてCIA（中央情報局）とNSA（国家安全保障局）の機密情報すべてがチャックの脳にインプット。チャックの元にCIAからは美人エージェントがNSAからはベテラン・エージェントが派遣され、昼夜問わず監視される生活を送ることに。チャックの存在自体が国家秘密。コンビューター・オタクのサエない青年が国の運命を背負い、CIAのスパイとなって活躍する姿をコミカルに描きます。

用語参考サイト＆アプリ

imidas
広辞苑 第七版

まとめ

今回はアメリカの特殊機関をご紹介しましたが、アメリカ以外にも映画やドラマに登場する特殊期間はまだまだたくさんあります。用語や役割の意味を知って、より深くドラマの世界を堪能してみてはいかがでしょうか。