2024/03/30

【あきらめない姿を応援したくなる…】おすすめ捜査ドラマ5選(海外ドラマ×アクション編)

今回は、アクションチャンネルで放送中&放送予定のドラマの中から、事件や事故の「捜査」に重点を置いた作品を5つご紹介!監視カメラの映像やPCの内部データなどから犯人に迫る現代ならではの作品から、過ぎ去りし時代に思いを馳せる1970年代を舞台にした刑事ドラマまでまとめてみました。どの作品も、「情報は足と耳で集める」という堅実な捜査がキラリと輝くドラマばかりです。

アクションチャンネルとは?

日本初上陸作品や、定番の人気作品まで、欧米を中心に世界中から厳選したアクションドラマを24時間オンエアしている日本唯一のアクション海外ドラマ専門チャンネルです。

アインシュタイン ~天才科学者の殺人捜査~

はじめにご紹介するのは、ドイツ発のクライムドラマ『アインシュタイン ~天才科学者の殺人捜査~』です。20世紀を代表する天才のひとり、アルベルト・アインシュタインの玄孫にして天才物理学者のフェリックスが、警察のアドバイザーとして数々の難事件解決に挑む一話完結のシリーズであり、2019年の放送開始以来、世界100以上の国と地域で展開された人気シリーズで、シーズン3まで制作されました。

若くして大学教授の職に就き、国家規模のプロジェクトにも名前を連ねる優秀な物理学者であるフェリックスですが、研究生だろうがお構いなしにベッドを共にするほど女性関係にだらしがないのが玉にキズ。おまけに警察への捜査協力は薬物犯罪の起訴取り下げと引き換え、というなかなか破天荒な主人公です。

周囲を動揺させる奇怪な言動に職権乱用、おまけに薬物常習者といういろいろアウトな彼ですが、遺伝性の難病の発症を予見しており、自分自身で余命6年という診断を下しています。多くの難問を解決してきた世界屈指の頭脳は、果たして今回も正しい結果をたたき出したのか?複雑で意外性のある犯行のトリックを、科学的見地から見事に紐解いていくフェリックスの推理と、個性豊かな登場人物が織りなす人間ドラマが見どころのクライムドラマです。

アンバーアラート 失踪者特捜班

続いてご紹介するのは、2019年にカナダで放送されたドラマシリーズ『アンバーアラート 失踪者特捜班』です。アンバーアラート(amber Alert)とは、未成年の誘拐事件が発生した際に、行方不明になった子供の情報を拡散するべく発令される警報のこと。カナダではテレビ・ラジオでの放送をはじめ、高速道路の掲示板や携帯へも通知がくるそうです。

本作は、カナダ・モントリオールを舞台に、未成年者の行方不明事件を専門に扱うために新設された「失踪者特捜班」の活躍を描いています。直近の事件で被害者の命を救うことができずマスコミから大バッシングを受けていた特捜班のもとに、自閉症の少年とその兄が失踪したという知らせが届いたことから物語は始まります。

なんとしても少年たちを無事に救出したい特捜班の捜査によって、離婚した両親に育てられる複雑な環境や、抱えていた問題が次々と明らかになっていきます。それぞれの登場人物が心のうちに秘める不安や絶望を丁寧に描きながらも、それらの中に埋もれたわずかな希望にも光を当てるような、繊細なストーリーのドラマです。

エクスプレス誘拐特別捜査チーム

襲撃から誘拐まで、すべての犯行がスピーディーに行われることから「エクスプレス誘拐」と呼ばれる犯罪をテーマにしたスペイン発のクライムサスペンスドラマ『エクスプレス誘拐特別捜査チーム』。2023年1月から本国ではシーズン2の配信もスタートしている人気作です。

主人公は、シングルマザーで犯罪心理学者のバルバラ。自らも誘拐事件の被害者だった過去を持つ彼女は、複雑な手続きと縄張り意識によって「エクスプレス誘拐」の解決に求められる迅速さを欠いている警察の現状に嫌気がさし、保険会社に雇われる形で独自の捜査チームを発足させます。

ドラマの中で当たり前のように語られるこの「エクスプレス誘拐」は、基本的に身代金欲しさに突発的に誘拐されるケースが多いようで、ただスーパーに買い物に出ていただけの人が簡単にさらわれ、身代金を払えそうな人間に電話がつながらなければ危害を加えられる、というあまりにも恐ろしい事件。

主人公バルバラはいまだ過去のトラウマから回復できておらず、誰よりも被害者の気持ちや境遇に寄り添うことができる一方、フラッシュバックで自らも傷ついてしまう、という諸刃の剣で戦っていきます。前述の『アンバーアラート 失踪者特捜班』とは同じ「誘拐事件」を取り扱いながらも、まったく異なる雰囲気の作品となっています。

警部ダリオ・マルテーゼ 遺志を継ぐ男

1970年代のイタリア・シチリアを舞台に、親友の仇を討つために故郷に帰った刑事の孤独な戦いを描いた『警部ダリオ・マルテーゼ 意志を継ぐ男』。2017年イタリアのテレビ局RAI1で放送されました。

ローマ警察で働くマルテーゼ警部は、親友の結婚式に参加するために長らく足を向けていなかった故郷のシチリアへ帰るのですが、久しぶりの再会を楽しむ暇もなく、突如現れた襲撃者の凶弾によって親友とその婚約者が殺害されてしまいます。事件の解決のためにシチリアへの異動を願い出たマルテーゼ警部。しかし事件について探るうちに、故郷の地に深く根付く陰謀の存在が垣間見えてきます。やがて、マルテーゼ警部がこの地を離れるきっかけとなった、父親の自死の真相にも近づくことに……。

主人公ダリオ・マルテーゼ役には、『家の鍵』(2004)や『野良犬たちの掟』(2005)のキム・ロッシ・スチュアート。2023年にPrime Videoで配信されたドラマシリーズ『誰もがダイヤを愛してる』でも主演を務めています。

DEP:重大事故捜査班~航空機編

最後にご紹介するのは、交通機関の事故を専門に扱う調査機関が、乗客256人を巻き込んだ航空事故の真相を探るカナダ発のドラマ『DEP:重大事故捜査班~航空機編』です。大西洋上で忽然と消息を絶った旅客機をめぐり、生存者の救助と機体の確保、そして事故の原因究明のために奔走する捜査員たちの活躍を描いています。

交通機関の事故に関するエキスパートである「TSIB(運輸安全調査局)」の職員が、膨大なデータと経験に基づく演算力から機体の位置を割り出そうとする傍ら、警視庁からやってきた捜査官たちはテロを含めたあらゆる角度から事故の原因を探るため関係者への事情聴取を進めていきます。それぞれの思惑は違えども、事故の真相究明という同じ目的のために異なる組織の人間が協力していくストーリーも見どころですが、ドラマの要所では、乗客やその家族にもフォーカスがあてられます。

彼らのほとんどは、何気ない日常の一コマの中でたまたまこの旅客機に乗り合わせただけであり、当たり前のように彼らにも人生があります。飛行機が着陸したら何を食べようか、疲れたから早くベッドで眠りたい、離れていた家族に会いたい、そんな「当たり前」の予定を組んでいたはずで。パニック系、というよりは離れた場所での調査パートがメインのドラマではありますが、捜査そのものは刑事ドラマのような緻密さで進んでいく傍らで、事故に巻き込まれた被害者の家族たちの心の痛みや悲しみも丁寧に描かれており、かなり見ごたえのある作品だと思います。2019年にシーズン1がスタートし、シーズン2では高速列車、シーズン3では旅客船の事故を扱っています。

最後に

今回は、アクションチャンネルで放送中&放送予定の作品の中から、アクションもさることながら捜査の過程も楽しめる刑事ドラマ&警察ドラマをご紹介しました。銃撃や爆発でスッキリ解決できる展開もシンプルでいいですが、なかなか現実ではそうもいきません。今回ご紹介したのは、派手さこそ少なめですが、堅実な捜査で事態の解決を目指す登場人物たちの活躍に胸が熱くなるドラマばかりです。新シーズン上陸や一気見のチャンスもありますので、気になる作品があった方はぜひチェックしてみてください!

(文:うりまる)

 

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うりまる
2017年ごろから海外ドラマ・映画について執筆中。ミステリー作品ならなんでも好きですが、特にまったりとした(COZYな)ミステリーが好きです。